[著]
アルボムッレ スマナサーラ
アルボムッレ スマナサーラ サンガ 2006-07-18
仏教による「
怒り」の沈め方を解説した本。
まず、怒りによってどれほど人生を不幸に過ごしているのか、解説します。
著者は怒ることで「病気が長引く」、「頭が悪い」要因になると断言します。
その怒りを沈めるにはどうすればいいのか。
怒りの対処法を何種類か伝授しています。
| 「怒り」の沈め方1 客観的に見る
怒らないようにするには、まず客観的に自分を見ること。怒られても(自分が幽霊になった気分で)客観的にその状況を見れば、少し怒りが収まります。
| 「怒り」の沈め方2 「自分は正しい」を捨てる
「自分が正しい」と思うから意見の対立が生まれます。「相手の方が正しい」と思えば、反論することもありません。著者は相手の考えを受け入れれば、怒りは消える、と述べます
「人より相手の意見を尊重する」という理論は実践するのが難しい。しかし、仏教の厳しい修行をすればいずれ身につくかもしれません。
| 目次
第1章 「怒り」とは何?
「怒り」について誰も知らない
誰も彼もが「怒りたい」
人間は「怒り」と「愛情」で生きている
「怒り」が生まれると「喜び」を失う
「暗い感情」(dosa)が強くなると「怒り」(vera)になる
世の中の破壊の原因は「怒り」
仏教は感情を人格化しない
「ゴキブリは気持ち悪い」のは自分のせい
鶏にとってゴキブリはご馳走
感情の物差しは人によって違う
刺身は美味か?残酷か?
自分を直せば、幸福に生きられる
「私は正しい」と思うから怒る
「私こそ唯一正しい」が人間の本音
「私は間違いだらけ」だとわかると怒らない
言葉は正しくない
優しくしても、嫌われて当たり前
努力はしても、結果は求めない
怒る人々が思うこと
ののしられたら怒る
いじめられたら怒る
負かされたら怒る
盗まれたら怒る
嫌なことを反芻してさらに不幸になる
くだらない妄想概念が怒りをつくる
エゴが妄想概念をつくる
エゴ→無知→汚れ→怒り
怒り癖はなかなか取れない
第2章 怒りが幸福を壊す
拒絶のエネルギーが強烈になると…
怒るのは仕方がないこと?
「怒りの人生」に喜びはない
人間は喜びなしでは生きられない
怒りが私たちの命を脅かす
「正しい怒り」は存在しない
「殺してもいい」は成り立たない
どこまでも赦してあげてください
怒りは自分を焼き尽くす「火」
「怒り」が気づかないうちにからだを壊す
病気がすぐ治る人、いつまでも治らない人
怒る人は幸せの大泥棒
怒りはすぐに伝染する
支配者は危険な人種 相手を倒す前に自分が壊れる
「怒る人ほど頭が悪い」という真理
怒り続けると「怒りそのもの」になる
怒りの人間は動物以下
第3章 怒らない人
いちばん強烈な罰、それは無視
本当の「無視」は難しい
お釈迦さまを困らせた運転手
お釈迦様が与えた罰「ブラフマダンダ」
自分で反省しなければ意味がない
自分がした「悪いこと」を分からせる 突然、人に殴られたらどうする?
偉大な人ほど謙虚でいられる
「面子」は醜い
アインシュタインの検挙
怒ったら、怒らないこと
脱皮のように「怒り」を捨て去る
怒らない人だけが勝利者になれる
壊れた鐘のようになれ
怒る原因がないときは誰でも立派
どんな心で叱られても、怒らないこと
何があってもびくともしない心をつくる
第4章 怒りの治め方
自分の心にある「怒り」に気づくこと
怒りを「抑える」「我慢する」は大間違い
怒りを観られた瞬間、怒りは消える
怒ったら「自分は負け犬」と言い聞かせる
動物の世界でも、強い者ほど怒らない
負け犬の母親を持つ子供は不幸
「怒らないこと」と「甘やかすこと」は違う
本当の愛情や自信があれば話は通る
「何をされても怒らない」を自分に課す
正しい「平等」を理解する
「生きがい」などにこだわらない
人生を破壊するほどの問題なんてない
エゴは自分の足枷
「自分は偉い
というエゴを捨てる
「自分はダメな人」というエゴを捨てる
エゴを捨てれば自由になれる
「他人に負けたくない」というエゴを捨てる
自分がすべきことを精一杯するだけでよい
小さな「成功」をつなげて人生をつくる
怒りではなく「問題」をとらえる
相手の怒りには「智慧」で勝つ
攻撃には水晶玉のように対応する
「きつく教えること」と怒りとは違う
やりたい放題の人には鏡を見せる
笑えば怒りは消える
笑える人ほど智慧がある
智慧と理解がユーモアと幸せを生む
智慧の笑い、無知の笑い
「笑い」を目的にしてはいけない
笑う力を鍛えると、世の中は面白い
おかしいことを見つけるのは簡単
心を鎮めて状況を把握する
怒らずにいられない人とのつき合い方
他人が吐いたゴミを食べる必要はない
「怒らないこと」は奇跡をもたらす
平和を語る人が強者
誰もが幸福に生きられる
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