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トップページ » 書評 » プラネット ウォーカー 無言で歩いて、アメリカ横断17年

プラネット ウォーカー

[著]ジョン・フランシス [出版]日経ナショナルジオグラフィック社

 「車には乗らない」「一言もしゃべらない」生活をしてきた著者ジョン・フランシスの17年間を追った記録です。偶然目にした原油流出事故をきっかけに環境問題にめざめた著者は、車を捨て、どんな遠いところにも”歩いて”移動する。その信念が伝わってきます。

 

| なぜ、17年の無言になったのか

 原油流出事故をきっかけに石油を使う生活が嫌になり、移動する手段は「歩く」だけ、と決意する。

 しかし歩いていると、道路を走るドライバーから一緒に車に乗るよう勧められます。著者はその提案を断り続けました。そのせいで、ドライバーと度々口論になります。

 著者は口論になりたくないため、完全に口を閉ざしました。会話の手段は手話。手話を使うことで口論はなくなります。

 

| アメリカ横断

 著者は西海岸から徒歩で東海岸に住む家族の元へと、数千キロに及ぶ旅を始めます。その間に(もちろん一言もしゃべらず)大学で土地資源の博士号など3つの学位を取得します。

 
 

 

| 国連の親善大使へ

 著者の信念ある行動でラジオなどにも紹介されるようになり、ついに国連の親善大使に任命されます。

 私は彼の自分の意志を貫き通す姿に、感銘を受けました。かつてヘンリー・D・ソローも一日4時間歩いて精神を高めていました。著者はソローと似ているところがあるような気がします。革命家の素質があるのでしょう。


 

| 目次

はじめに   アメリカ横断の道のり
1.そして、私は車に乗るのをやめた
2.地球を感じて歩くこと
3.沈黙の誓いを立てる
4.死神との出会い
5.歩いては渡れない川
6.原生自然の中で暮らす老夫婦
7.大学で学位を取る
8.理不尽な逮捕状
9.広まる「プラネットウォーク」運動
10.木造舟をつくる
11.原生自然でのさまざまな出会い
12.大学院に入り研究を進める
13.生死をさまよった砂漠地帯
14.イエローストーン国立公園とクマ
15.厳寒の地を生きのびる
16.全米ネット局のテレビ番組に出る
17.小さな町、大きな街
18.中西部の大学で博士号を取得する
19.ふたたび口を開くとき
20.政府機関の職と未来への船出
エピローグ ?その後の活動?



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